修行シリーズ③三条商店街編
プライベート
「京都の整体げん」谷野です。
今回は、整骨院を退職して三条商店街のマッサージサロンに引き抜かれたお話です。
三条商店街と言いましても四条新京極や寺町商店街の様な賑やかな商店街ではなく、二条駅を少し下がった壬生のアーケード三条商店街の事です。
数年ぶりに三条商店街を通りましたらカフェ・美容院・飲食店など色んなオシャレなお店が出来ていて消費者として利用するのは楽しい商店街です。(2018年)
ですが、その当時に三条商店街に行った感想は「こんな人通りの少ない暗い商店街で集客できるの?」という不安でいっぱいの暗い印象でした。
「昔ながらの昭和の商店街」という感じです。
サロン本店が伏見にあり整体ベット6台以上・スタッフも10人前後の大きなサロンでしたが、この三条店は大家さんの自宅の玄関を2つに分けて、6帖ほどの一室を店舗にしてある簡素な店舗でした。
ですからトイレや洗面台などはなく、お客さんも私もトイレは近くの公園のトイレを使わないといけないユニークな店舗でした。
実は、この三条店はオープンしてから店長が4人も交代(リタイヤ)していて、
5人目の1人店長に抜擢された私の役目は、オープン4年目の三条店を存続させるという事でした。
売上は悪いのは本店のオーナーもわかっていたので、オーナーに支払うロイヤリティは無料でしたが、毎月の家賃5万円+電気代は自腹で支払わなければなりません。
他には、商店街費(アーケード維持費)という名目で毎月15000円の経費が必要でした。
本店のオーナーは「商店街費は払わんで良いから」と契約時に説明されていたのですが、いざオープンとなると、毎日のように集金のおばちゃんがお店に「払って下さい!」と押しかけてくるんです。
入口で言い合いしても無駄なので、仕方なく商店街費を支払っていましたが、当時は支払いがストレスで「将来は商店街では開業しない」と思ったものです。
(きっとどこの商店街でも維持費用として毎月集金があるのでしょうから払わないといけないのでしょう。)
2018年現在は、マッサージの料金設定は60分2980円が主流ですが、当時はまだ10分1000円が料金相場でした。
三条店は10分800円で、骨盤矯正を中心にリラクゼーション施術を行っていました。
サロン自体は本当に小さいお店でしたが、商店街に面していたので仕事帰りの20代~30代のお客様がよく来店されました。
今まで厳しい整骨院での見習い修行をしてましたから、初めての1人サロンは気楽で、なおかつ実力試しにやる気に満ち溢れていました。
三条店を任されたものの、三条商店街はアーケードがあるのに雨が降ると来店が0になってしまう事には予想外で不安な日々もありました。
整体の施術は全力で取り組みましたから長年のリピート様からは「今までの店長さんの中で一番上手ですね」とお褒めの言葉をもらい「この仕事を選んで良かった」と感じる瞬間でした。
ですが1年頑張っても売り上げは軌道に乗らず、整体の技術もまだ未熟だった事から店長職を辞退すると、引継ぎの店長も見つからずに開業5年目にして三条店は撤退する事となってしまいました。
そんな時、母親から「滋賀県草津の別宅で仕事したら?」と勧められました。
「草津で試験的に開業して軌道に乗れば、そのまま草津の別宅に住もうか?」
という考えもあり、10年ぶりに原付バイクで1人草津の別宅に視察に向かったのでした。