修行シリーズ④草津改築開業編
プライベート
「京都の整体げん」谷野です。
今日は草津開業編です。
草津の別宅と言いましても昭和時代に建築された築30年以上経過している土壁作りの庭付き一戸建てです。
今日はとりあえず、家が仕事で使えるか調査ですがこんな状態でした。
①庭は手入れされていないのでジャングル状態。
②何年も住んでいないのでガレージの屋根はボロボロ。
③家が少し傾いているので玄関扉が引っ掛かる状態。
④家の中のフローリング床は木材が腐ってフワフワ。
⑤トイレは長年使い古された和式便所。
⑥家の外壁を触ると基礎の壁から離れていてベコベコ浮いている状態。
「これは相当、内装・外装工事をしないといけないな」と思ったのですが、
幸い1階の玄関入ってすぐの6帖の部屋はキレイな状態でした。
修理すればこの部屋で整体の仕事が出来ると思い、自分で内装・外装工事をリフォームする事に決めました。
ですが店舗として改装開業するまでの作業はいっぱいです。
①庭の手入れ
②トイレの床タイルの全面張替え
③整体施術ルームの壁紙の張替え
④1階の床板・基礎柱の全面張替え
⑤1階外壁を全部剥がす
⑥1階外壁をコンクリートで塗っていく
⑦コンクリートの外壁をペンキでキレイに塗装する
⑧家を支える柱の入れ替え
⑨1階の瓦屋根を銅板で作り替え
外壁や床を剥がして基礎の柱の土台を見てみると、白アリに食われて柱がボロボロになっていたので、家を支える柱まで入れ替えが必要な状態でした。
さすがに床の張替えや家を支える柱の入れ替えは素人の私では無理なので、日曜大工の得意な親と親戚のプロの大工さんに手伝ってもらう事にしました。
一番大変だったのが外壁基礎作業です。
①1階部分の外壁を電動カッターで切り落として剥がしていきます。
②外壁の柱に新しい板を打ち付けて基礎壁を作っていきます。
③次に防水シートを全面に張り付けて大工用のホッチキスで止めていきます。
④毎回ホームセンターで土とコンクリの粉を買いにいく往復リレー。
⑤水で混ぜ合わせてコンクリートを作ってコテで外壁に左官作業。
⑥左官作業を2度塗りしてからペンキで全面塗装。
届かない高さは脚立2台を並べて間に足場板を置いて3メートルの高さまで手作業で塗っていきます。
全て一人での肉体労働です。
親は仕事してましたから、一人で京都伏見から滋賀草津まで毎日原付バイクで通って外が暗くなって見えなくなってくると作業終了の日々が続きました。
お仕事は、料亭でお皿洗いや川床作りのお手伝いアルバイトをしてましたから、料亭と大工仕事の掛け持ちで休みなしの日々が1年近くありました。
そんな日々の中、やっと開業という日がやってきました。
整体ベットを6帖の部屋に置いて、玄関入り口に電飾看板を設置して開業です。
・・・ですが、お客様は全然きません。
それはそうです、滋賀県の住宅街の中で周辺に住んでいる人しか通らない場所で看板を出しても誰も知らないのです。
夜は本当に真っ暗で人も通らない一軒家サロンです。
当時はホームページを作って集客するという発想も無く、滋賀県のフリーペーパーに何回か掲載して、ポツポツとお客様が来られる様な状態でした。
整体団体には入会して技術の勉強会には参加していましたが、経営や集客の勉強は一切わからなく、「看板出せば勝手にお客様が来てくれる」ぐらいに思っていました。
どうしたら良いか教えてくれるコンサルタントもいなく、営業中に携帯ゲームで時間を潰す日々が続きました。
大きな借金をする事もなく開業できたのは良かったのですが、結局、草津での独立開業は6か月ほどで撤退する事になったのでした。